こんにちは。
今回のブログは、子供の矯正装置の一つ『ムーシールド』について説明します。
今までは上顎前突つまり出っ歯さんを治す装置をたくさん紹介してきました。
今度は下顎前突(受け口)の時に使う装置『ムーシールド』についてです。
ムーシールドは、こんな形をしています。↓↓
これは既製品で極端にお口が小さくなければどの子でも使えます。
適応時期は・・・
明らかに下の骨の成長があり、遺伝的にも受け口の傾向がある時は、
乳歯列の時から使います。
また乳歯列の時は様子をみて上の前歯が生え変わってから治療がスタートする子もいます。
つまり受け口の子は受け口の度合いによってスタートの時期が大きく変わります
のでできれば受け口の子は早めに見せにきてほしいです。
年齢でいうとだいたい5歳くらいには見せに来ていただいて
矯正をするにはまだ早いようならその後3ヶ月〜半年ごとの定期検診になりますので
必ず矯正をすぐに始めないといけないわけではありません。
お気軽にお越しください。
このムーシールドの役割を説明しておきます。
この図が装着した時の状態です。
赤色のところがリップシールドと言って・・・
きつい上口唇圧を排除し、上顎の正常な成長を促します。
また、ムーシールドを装着した状態で
口唇を閉じる動作を意識的に行わせることで、
オトガイ部に過緊張を与え、下顎を後退させます。
黄色の部分が舌挙上部になります。
舌が低位で機能する「低位舌」を改善し、
嚥下時に舌が正しく口蓋に圧接される環境を作り出すことで
上顎の前方成長を促します。
装着時間は、就寝時のみで大丈夫です。
但し装置に慣れてなくてうまく寝れない時や就寝時に外れてしまう子は
学校から帰ってきてからの時間や休日に装着していただくことがあります。
お手入れ方法は、装着後お水で洗い専用ケースに入れておいてください。
※素材の特性上、アルコールを含むものを使用するとヒビが生じ破損する場合があるため、使用しないでください。
当院でムーシールドを使用した患者様を紹介したいと思います。
9歳の男の子です。
主訴は、歯のがたつきでした。
右上の1番目の歯が下の歯と当たっており、
下の歯の歯茎が少し下がっています。
診断:前歯部叢生
ムーシールド1ヶ月使用後↓
1ヶ月で前歯の重なりがなくなり、歯茎が治ってきているのがわかります。
咬み合わせも全体的に当たるようになりました。
この子は受け口としては軽度ですが、
もっと重症な下顎前突にも使えます。(むしろこっちの方が多いです。)
矯正費用
検査料:40000円(税抜)
基本施術料:400000円(税抜)
調整料:4000円(税抜)
保定料:40000円(税抜)
下顎前突の場合も使う装置はムーシールドだけではありません。
治療に必要な装置全て含んだ金額になります。
お子さんの歯並びが気になる方はぜひ無料カウンセリングへお越しください。
月に1度日曜カウンセリングも行っています。
ご予約はこちらまで↓↓↓
TEL:0566−73−0311
リスク・デメリットについて
・矯正調整後、歯の痛みが生じることがあります。基本的には一時的なものなので数日で慣れてきます。
・歯肉、頬及び唇に、矯正装置による擦り傷または痛みが生じる場合があります。当院では痛みを軽減できるワックスを渡しています。
・患者様が飲食後適切に歯磨及びフロス等の補助器具を行なわなかった場合、 虫歯・歯周病・歯肉炎・脱灰等が生じる可能性があります。当院では矯正の途中で虫歯ができた場合他院様を紹介させていただきます。
・矯正装置装着により一時的に発音に影響を与える場合があります。
・咬合状態が治療過程全体を通して変化する場合があり、結果として患者様に一時的な不快感を与える可能性があります。
・矯正治療の最終段階で、咬合調整が必要となる場合があります。
・長期間にわたって重なっていた歯は、歯間接触下部の歯肉組織が失われている場合があり、歯列矯正を行うことで、「ブラックトライアングル」が発生する可能性があります。
・矯正治療中、歯根の長さが短くなる場合がありますが、臨床的に問題ないことがほとんどです。
・矯正中、歯の移動に伴い稀に歯の神経が壊死することがあります。その際歯内治療もしくは追加的な補綴修復処置等の追加的な歯科治療が必要となる可能性があります。
・稀に、治療中または治療後、顎関節に問題が生じる場合があり、それによって関節痛、頭痛または耳の障害が生じる場合があります。これらの症状と矯正治療との関係ははっきりしていません。
・稀に、金属・レジン等にアレルギー反応が発現する場合があります。