こんにちは。
今回のブログは、カリエールモーションを併用したマウスピース型カスタムメイド矯正装置(以下インビザライン とする)の症例を
お見せしたいと思います。
患者様は、54歳女性です。
主訴は、歯のがたつきと咬み合わせでした。
矯正をしようと思った経緯ですが、
3年前に下の前歯の出た感じがひどくなり前歯を1本抜いており、
2年前に特に症状があったわけではありませんが、
かかりつけ医に咬み合わせをチェックしてもらい、
その時に歯を削られ、徐々に歯並びががたがたになってしまったということでした。
初診時のお口の中のお写真です。
下の前歯を1本抜いてあります。
上下とも前歯部に叢生(がたつき)があります。
3枚目の写真を見て頂くと奥歯の咬み合わせが1歯対1歯で咬んでいます。
これは出っ歯さんの咬み合わせです。
診断:上顎前突(出っ歯)・前歯部叢生(がたつき)
患者様の装置の希望は特になかったため、
出っ歯さんを改善するためにカリエールモーションを、
がたつき・咬み合わせを改善するためにインビザライン を使用することを
提案し、歯を抜かずに治していくことにしました。
まず上顎にカリエールモーションを、
下顎にインビザライン のマウスピースをセットしました。(1回目のiTero)
インビザライン のマウスピースは1個1週間ずつ交換していただき、
カリエールモーションと下の奥歯でゴムかけを1日20時間以上していただきました。
カリエールモーションを6ヶ月行い、
下のアライナー番号22番の時のお口の中のお写真です。
側方からの写真を見ていただくと
明らかに奥歯の咬み合わせの位置が変わっています。
うまく上の奥歯が後ろに下がったと言えます。
この状態で上下マウスピースに移行していきました。(2回目のiTero)
2回目のマウスピース数は、全部で39個でした。
がたつきをとるためにスペースが必要なため
歯と歯の間を削りました。(IPR)
1個1週間ずつ使っていただき、
27番のアライナー時に来院していただいた時に
左下の前から5番目の歯のねじれがきつすぎて
マウスピースが浮いてきてしまったので、
部分的にマルチブラケットをつけることにしました。
その間ワイヤー交換が必要だったため1ヶ月に1回来院していただきました。
左下5番目の歯のねじれがある程度改善した時のお口の中のお写真です。
左下に浮きがあったもののそこ以外はフィットが良かったため
上下の前歯部のがたつきはよくなっています。
3回目のiTeroを行いました。
3回目のマウスピース数は、全部で53個でした。
今回アライナーの枚数が多いのは、
2回目の時にアンフィットが起こり、
奥歯の咬み合わせが崩れ、その修正のためにマウスピース数が増えました。
設計として上の前歯を下げるためにゴムかけがありましたが、
患者様のご希望でゴムかけはなしで進めました。
(場合によっては動きに支障をきたすことがあります。)
1個1週間ずつ使っていただき、来院時にIPRも行いました。
アライナー番号50番の時のお口の中のお写真です。
右の咬み合わせは良くなりました。
左の咬み合わせがもう一息です。
上の前歯に少しねじれが残っています。
4回目のiTeroを行いました。
4回目のマウスピース数は、全部で25個でした。
1個1週間ずつ使っていただき、
アライナー番号25 番の時のお口の中のお写真です。
前歯のがたつきは少し改善されました。
左の奥歯は歯の傾き(真っ直ぐさ)は良くなってきていますが、まだ咬んでいません。
5回目のiTeroを行いました。
5回目のマウスピース数は全部で22個でした。
1個1週間ずつ使っていただき、
アライナー番号22 番の時のお口の中のお写真です。
前歯のがたつきも
奥歯の咬み合わせもよくなりました♪
これで保定期間に移行しました。
矯正にかかった期間は、3年8ヶ月でした。
矯正費用
検査料:40000円(税抜)
基本施術料:800000円(税抜)
調整料:4000円(税抜)
保定料:40000円(税抜)
ぜひ無料カウンセリングにお越しください。
TEL:0566-73-0311
https://gototatsuya.com/contact/
リスク・デメリットについて
・矯正調整後、歯の痛みが生じることがあります。基本的には一時的なものなので数日で慣れてきます。
・歯肉、頬及び唇に、矯正装置による擦り傷または痛みが生じる場合があります。当院では痛みを軽減できるワックスを渡しています。
・患者様が飲食後適切に歯磨及びフロス等の補助器具を行なわなかった場合、 虫歯・歯周病・歯肉炎・脱灰等が生じる可能性があります。当院では矯正の途中で虫歯ができた場合他院様を紹介させていただきます。
・矯正装置装着により一時的に発音に影響を与える場合があります。
・咬合状態が治療過程全体を通して変化する場合があり、結果として患者様に一時的な不快感を与える可能性があります。
・矯正治療の最終段階で、咬合調整が必要となる場合があります。
・長期間にわたって重なっていた歯は、歯間接触下部の歯肉組織が失われている場合があり、歯列矯正を行うことで、「ブラックトライアングル」が発生する可能性があります。
・矯正治療中、歯根の長さが短くなる場合がありますが、臨床的に問題ないことがほとんどです。
・矯正中、歯の移動に伴い稀に歯の神経が壊死することがあります。その際歯内治療もしくは追加的な補綴修復処置等の追加的な歯科治療が必要となる可能性があります。
・稀に、治療中または治療後、顎関節に問題が生じる場合があり、それによって関節痛、頭痛または耳の障害が生じる場合があります。これらの症状と矯正治療との関係ははっきりしていません。
・稀に、金属・レジン等にアレルギー反応が発現する場合があります。