こんにちは。
今日のブログは、カウンセリング時にも質問の多い矯正中の妊娠について説明していきたいと思います。
当院では女性の患者様が8割を占めており、
その中でも20歳〜30歳代の患者様が特に多いです。
矯正は年単位の治療になるためやはり治療中に妊娠される方もいらっしゃいます。
妊娠したら矯正治療を中断しないといけないのか!?
そんなことはありません。
中断はしなくていいですが、注意することはあります。
矯正治療の中で妊娠に関係してくることは、
・レントゲン写真
・抜歯
・装置を外すタイミング
です。
詳しく説明していきます。
・レントゲン写真
レントゲン写真で懸念する点は放射線被曝による赤ちゃんへの影響です。
歯科で用いるレントゲンは口の中だけを撮影していることと防護用の鉛エプロンを着用して撮影を行うため
胎児への影響はほとんどないと言われています。
自然被曝量は年間2.4mSvに対しデンタルレントゲンは1枚あたり0.01~0.02mSv・パノラマレントゲンは0.005~0.01mSv・
セファログラムレントゲンは0.002~0.01mSvととても少ない被曝量からも胎児への影響は心配ないことがわかります。
しかし放射線被曝は少ないに越した事はないので当院では基本的に矯正を始める時と矯正を終える時に撮影します。
妊娠中に矯正を終える時は出産されるまで最後のレントゲン撮影を待ちます。
・抜歯
抜歯自体が問題ではなく、抜歯の時に使う薬剤に注意が必要です。
局所麻酔薬は麻酔の量が少ないため胎児に影響はないと言われていますが、
妊娠後期は早産の危険性があるため
もし麻酔を必要とする治療がある場合、安定期(妊娠5ヶ月〜7ヶ月)に行います。
抜歯は基本的に矯正が始まってすぐに行います。
なので矯正中に妊娠されてもすでに抜歯は終わっているためあまり関係がないのです。
親知らずの抜歯に関しても必要な時は矯正前に抜いていただきます。
後戻り防止のために抜歯が必要な時は矯正終了後出産、授乳が終わってから抜いても遅くないので安心してください。
鎮痛剤や抗生物質に関しては妊娠中は基本的には出しません。(止むを得ない場合は処方します)
・装置を外すタイミング
妊娠中は装置を外すタイミングがとても重要です。
妊娠中は代謝機能が向上するため骨の代謝も上がります。
骨の吸収と添加を繰り返すことによって歯は動くので
骨代謝が向上している時に装置を外すと歯は動きやすく後戻りしてしまいます。
特に妊娠後期に外すと後戻りしやすいので出産されるのを待つ場合もありますし、
保定装置を必ず1日中つけてくださいと強くお願いをしています。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)の患者様は、
つわりがひどくてマウスピースがつけれない方がいます。
無理につけずつわりがひどい時はマウスピースの装着をお休みしていただき、
またつけれるようになったら治療を再開します。
(治療期間が延びる可能性があります)
インビザラインは5年という有効期限があるので一時的に治療を中止しても再開することができます。
読んでいただいた通り矯正中に妊娠されても矯正治療はできます。
妊娠を考えているからと矯正治療を諦めないでください。
もし不安なことがあればカウンセリング時に何でも聞いてください。
ぜひ無料カウンセリングにお越しください。
TEL:0566-73-0311