こんにちは。
2020年5月29日のブログで歯列を広げるQHについて書きましたが、
QHの後によく使われるマルチブラケットについて説明していきます。
マルチブラケットは、小児矯正の最終段階です。
今まで説明してきたバイオネーター、拡大床、QHで歯列を広げたあと
マルチブラケットにて細かいがたつきの改善・咬ませるということを
行っていきます。
小児矯正のマルチブラケットは、大体の子が部分的に前歯6本につけます。
前歯6本で並びきらない時は奥歯の方までブラケットをはることもあります。
適応症例は前歯に叢生(がたつき)がある時です。
適応時期は、乳歯が全て抜けて永久歯が装置がつけられるくらい萌出してからです。
マルチブラケットをつける期間は、叢生の重症度によって変わってきますが、
上下の前歯につけると平均すると8ヶ月から10ヶ月くらいで前歯のガタつきは改善してきます。
ブラケットは基本的には先に上につけて
ある程度並んだら下の前歯にもブラケットをつけていきます。
ブラケット装着後、一番重要なのは歯磨きです。
装置をつけると虫歯のリスクが上がります。
※一度虫歯になってしまうと治りません。
ブラシのヘッドは、なるべく小さい物を使ってください。
毛先が割れてきたら交換時期です。
装置に対して3方向から毛先を当てます。
文章だとわかりづらいので動画を載せておきます。
https://www.instagram.com/stories/highlights/18056031442233701/
食べてはいけない物(装置が脱離したり破損したりします)
・お餅、ガム、ハイチュウ、キャラメルなどの粘着性の高い物
・ピーナッツなどナッツ類
・氷を噛み砕く
・りんごを丸かじりする
痛みは2、3日ありますが、1週間程度で慣れてきます。
その期間はなるべく柔らかい物を食べさせてあげてください。
※麺系は柔らかそうに感じますが前歯で噛み切らないといけないため
案外痛いです。(経験上)
金額ですが、歯を抜く治療にならない限り、
基本施術料(400,000円+税)の中に含まれます。
例外・・・少し前歯のがたつきがあるだけでマルチブラケットのみで治る場合は
部分矯正になりますので金額が変わってきます。(ほとんどいません)
これは当院のみの料金システムになります。
マルチブラケットに移行する段階で追加の施術料がかかってくる歯科医院も
ありますので矯正を始める前に確認してください。
TEL0566-73-0311
https://gototatsuya.com/contact/
リスク・デメリットについて
・矯正調整後、歯の痛みが生じることがあります。基本的には一時的なものなので数日で慣れてきます。
・歯肉、頬及び唇に、矯正装置による擦り傷または痛みが生じる場合があります。当院では痛みを軽減できるワックスを渡しています。
・患者様が飲食後適切に歯磨及びフロス等の補助器具を行なわなかった場合、 虫歯・歯周病・歯肉炎・脱灰等が生じる可能性があります。当院では矯正の途中で虫歯ができた場合他院様を紹介させていただきます。
・矯正装置装着により一時的に発音に影響を与える場合があります。
・咬合状態が治療過程全体を通して変化する場合があり、結果として患者様に一時的な不快感を与える可能性があります。
・矯正治療の最終段階で、咬合調整が必要となる場合があります。
・長期間にわたって重なっていた歯は、歯間接触下部の歯肉組織が失われている場合があり、歯列矯正を行うことで、「ブラックトライアングル」が発生する可能性があります。
・矯正治療中、歯根の長さが短くなる場合がありますが、臨床的に問題ないことがほとんどです。
・矯正中、歯の移動に伴い稀に歯の神経が壊死することがあります。その際歯内治療もしくは追加的な補綴修復処置等の追加的な歯科治療が必要となる可能性があります。
・稀に、治療中または治療後、顎関節に問題が生じる場合があり、それによって関節痛、頭痛または耳の障害が生じる場合があります。これらの症状と矯正治療との関係ははっきりしていません。
・稀に、金属・レジン等にアレルギー反応が発現する場合があります。