「歯科矯正は歯並びの見た目を良くするだけでしょ?」
「矯正治療に見た目以外のメリットって、あるの?」
「歯並びが乱れているけど、別に、見た目は気にならないから、矯正は必要ないかな」

歯の矯正、と聞くと、世間では「歯並びの見た目を良くするもの」というイメージをされる方が多いです。

たしかに、歯科矯正では美しい歯並びを目指します。しかし、矯正は歯の見た目を良くするだけの歯科治療ではありません。

矯正の本来の目的は、噛み合わせの乱れ(不正咬合)を治し、お口の機能を改善することです。全体の歯を使ってバランス良く、食べ物をしっかり噛み、スムーズに発音するために歯科矯正を行います。歯科矯正には、顎関節の位置の正常化(顎関節にかかる負担の軽減)や、姿勢を正すなどの目的もあります。

歯並びが乱れている方は、ほとんどの場合、噛み合わせが乱れています。噛み合わせが乱れている状態を放置すると、見た目以外にも、お口の機能面でさまざまなデメリットが生じる可能性も。

今回は、「歯科矯正は必要?不要?歯並びの乱れを放置するデメリット」のお話です。

■歯並びの乱れを放置するデメリット


歯並びが乱れた状態を放置すると、以下のような、お口の機能面への悪影響や見た目の問題が生じる可能性があります。

①全体の歯を使って、食べ物をしっかり噛みにくくなる


歯並びが乱れていると、前歯から奥歯まで、全体の歯を使って食べ物をしっかり噛みにくくなることが多いです。

出っ歯や受け口、開咬、過蓋咬合の方は前歯で食べ物を噛みちぎりにくく、交叉咬合の方は奥歯で食べ物を噛みにくい(すりつぶしにくい)ケースが多く見られます。

②全体の歯を使ってしっかり噛めず、顎の成長に異常が起きやすくなる


歯並びの乱れにより、全体の歯を使ってしっかり噛めない状態が続くと、顎の成長に異常が起きやすくなります。

特に、小さな子どもの段階で歯並びが乱れていると、顎の成長に異常が起きやすいです。口呼吸・舌癖・頬杖など、子どもの頃の悪い癖によって歯並びが乱れたり、悪い癖が原因で十分に顎が成長しないまま大人になり、「顎無し顔」「アデノイド顔貌」「口ゴボ」と呼ばれる顔立ちになるケースは少なくありません。

③発音に支障が出やすくなる


歯並びが乱れていると、歯のすき間から空気が漏れたり、乱れた歯が舌の動きを邪魔してしまい、発音に支障が出ることがあります。

特に、前歯の歯並びが乱れている方は、サ・タ・ナ・ラ行の発音に支障が出やすいです。

④お口をきちんと閉じにくく、むし歯・歯周病が進行しやすくなる


出っ歯、受け口、開咬など、歯並びの乱れによっては、お口をきちんと閉じにくいことがあります(意識して力を入れないと、きちんとお口を閉じられない)。

歯並びの乱れがありお口をきちんと閉じにくい方は、お口のすき間から空気が入りやすく、口腔内が乾燥しがちです。口腔内が乾燥すると唾液の循環や自浄作用が薄れてしまい、むし歯・歯周病が進行しやすくなります。

⑤すみずみまで歯ブラシを行き渡らせにくく、むし歯・歯周病が進行しやすくなる


歯並びが乱れていると、乱れた歯が邪魔になり、お口のすみずみまで歯ブラシを行き渡らせにくいです。

歯ブラシを行き渡らせにくいため、歯並びが乱れた方は歯垢・汚れなどの磨き残しの割合が多く、むし歯・歯周病が進行しやすい傾向があります。

⑥姿勢への悪影響


歯並びが乱れており、全体の歯を使ってしっかり噛めなかったり、お口をきちんと閉じにくいと、顎関節や顎周りの筋肉にアンバランスな負荷がかかりやすくなります。

アンバランスな負荷がかかり続けることで顎関節や顎周りの筋肉のバランスが乱れてしまい、顎から首、首から肩、肩から背中、背中から足…という様に、歯並びの乱れが全身の骨格・筋肉や姿勢に悪影響をおよぼす場合も。

事実として、猫背、肩や骨盤の左右の位置のズレ、背骨のゆがみなど、歯並びの乱れによ って姿勢への悪影響が生じるケースは少なくありません。

⑦お口の見た目が悪くなる


歯並びが乱れていると、お口を開けたときの歯の見た目が悪くなりやすいです。

歯並びの乱れが原因でお口の見た目にコンプレックスを持ってしまい、「人前で大きくお口を開けて笑えない」「ついつい、手で口元を隠してしまう」など、行動・思考がネガティブになるケースも。

【歯並びの乱れでお悩みの方、お子さまの歯並びや悪い癖でお困りの方はお気軽にご相談ください】


今回、お伝えしたように、歯並びの乱れは見た目の問題だけではなく、お口の機能面にさまざまな悪影響をおよぼす可能性があります。

不正咬合の中でも、特に注意が必要であり、早めの矯正治療(咬合誘導)が求められるのが、9歳以下の小さなお子さまの歯並びの乱れ、顎の成長不全です。

小さなお子さまの歯並びが乱れていたり、口呼吸・舌癖・頬杖・変な飲み方(頬の筋肉を使って押し込むように飲むなど)・変な食べ方(全体の歯を使わず、特定の歯ばかりで噛むなど)などの悪い癖があると、顎の成長不全が起きやすくなります。

・歯並びが乱れており、食べ物を上手く噛みちぎれない
・歯並びの乱れが原因で、発音に支障がある
・歯並びが乱れており、コンプレックスがある
・子どもの歯並びが乱れている
・子どもが口呼吸・舌癖・頬杖などの悪い癖や、変な飲み方・変な食べ方をしている

お口の機能を正常化し、美しい歯並びを手に入れる方法としては、歯科矯正が第一の選択肢です。上記に当てはまる方は、矯正治療を行っている歯科医院で、まずは一度、矯正相談を受けることをおすすめします。

– 矯正治療に関するご質問・ご不安がある方はお気軽にご相談ください –


矯正治療を受けるにあたり、矯正中の痛み、目立ちやすさ、矯正期間など、ご心配な点も多いかと思います。

後藤達也矯正歯科では矯正治療の相談を受け付けています。相談費は無料です。

矯正治療に関するご質問・ご不安がある方はお気軽にご相談ください。Zoomによるオンライン矯正相談も承っております。

カウンセリングでは患者様のお悩み・ご希望をじっくりとお伺いし、日本矯正歯科学会の矯正認定医がお1人お1人の方に適した矯正方法をご提案させていただきます。
後藤達也矯正歯科

歯科医師


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