こんにちは。
今回のブログはカリエールモーションを併用したマウスピース型カスタムメイド矯正装置(以下インビザラインとする)の症例をお見せしたいと思います。
患者様は、13歳男の子です。
主訴は、「前歯が出ている」「かみ合わせ」でした。
初診時のお口の中のお写真です。
上の前歯に隙間があります。
上の前歯の傾斜が少しきつく少し出ている感じがします。
診断:上顎前突(出っ歯)・前歯部空隙歯列(すきっ歯)
患者様は目立たない装置が希望でしたので裏側の装置かインビザラインの2択になります。
今回のケースは抜歯すると口元が下がりすぎてしまうため
抜歯はせずカリエールモーションによる奥歯を下げたスペースを使って前歯を下げたいので
裏側の装置よりインビザラインが適していることを説明し、
インビザラインで治療していくことになりました。
1回目のマウスピース数は全部で70枚でした。
まず上の中心にある隙間を閉じたかったので上下でマウスピースを装着していただきました。
1個1週間ずつ使っていただき、
16番まで使っていただきました。
そこから上顎はアタッチメントを外してカリエールモーションに変更しました。
下のマウスピースも少し浮いていたのでインビザラインのマウスピースではなく、
当院で作製したマウスピース(歯は動かない)を使っていただきました。
1ヶ月間弱めのゴムを使っていただき、2ヶ月目から強いゴムに変更しました。
4ヶ月間カリエールモーション後のお口の中のお写真です。
上にカリエールモーションがついていますが、装置の前に隙間ができているのがわかります。
それだけ上の奥歯が後ろに下がった証拠です。
ここから上下インビザラインにするために2回目のiTero(アイテロ)を行いました。
2回目のマウスピース数は全部で23個で1個1週間ずつ交換していただきました。
カリエールモーションでできた隙間を上の前歯を下げるために使いたいので
ゴムも併用していただきました。
アライナー番号23番の時のお口の中のお写真です。
上の前歯が下がったので前歯にあった隙間が閉じました!
もう少し咬ませるために3回目のiTeroを行いました。
3回目のマウスピース数は、全部で31個で1個1週間ずつ(ゴム併用)交換していただきました。
アライナー番号31番の時のお口の中のお写真です。
前歯も下がり、奥歯の嚙み合わせもよくなりました。
これで保定期間に移行しました。
矯正にかかった期間は、1年10か月でした。
矯正費用
検査料:40,000円(税抜)
基本施術料:850,000円(税抜)
調整料:4,000円(税抜)
保定料:40,000円(税抜)
※現在の料金とは異なる場合がございます
リスク・デメリットについて
・矯正調整後、歯の痛みが生じることがあります。基本的には一時的なものなので数日で慣れてきます。
・歯肉、頬及び唇に、矯正装置による擦り傷または痛みが生じる場合があります。当院では痛みを軽減できるワックスを渡しています。
・患者様が飲食後適切に歯磨及びフロス等の補助器具を行なわなかった場合、 虫歯・歯周病・歯肉炎・脱灰等が生じる可能性があります。当院では矯正の途中で虫歯ができた場合他院様を紹介させていただきます。
・矯正装置装着により一時的に発音に影響を与える場合があります。
・咬合状態が治療過程全体を通して変化する場合があり、結果として患者様に一時的な不快感を与える可能性があります。
・矯正治療の最終段階で、咬合調整が必要となる場合があります。
・長期間にわたって重なっていた歯は、歯間接触下部の歯肉組織が失われている場合があり、歯列矯正を行うことで、「ブラックトライアングル」が発生する可能性があります。
・矯正治療中、歯根の長さが短くなる場合がありますが、臨床的に問題ないことがほとんどです。
・矯正中、歯の移動に伴い稀に歯の神経が壊死することがあります。その際歯内治療もしくは追加的な補綴修復処置等の追加的な歯科治療が必要となる可能性があります。
・稀に、治療中または治療後、顎関節に問題が生じる場合があり、それによって関節痛、頭痛または耳の障害が生じる場合があります。これらの症状と矯正治療との関係ははっきりしていません。
・稀に、金属・レジン等にアレルギー反応が発現する場合があります。