こんにちは。今回のブログでご紹介するのは、カリエールモーションを併用したマウスピース型カスタムメイド矯正装置(インビザライン)の症例です。
24歳女性です。
主訴は、「前歯が出ている」「歯のがたつき」「咬み合わせ」でした。
初診時のお口に中のお写真です。
以前矯正治療の経験があり、上下左右第一小臼歯(前から4番目の歯)が抜歯してあります。
上下とも前歯にがたつきがあります。
上の前歯が出ています。
診断:上顎前突(出っ歯)・前歯部叢生(まえばのがたつき)・上下第一小臼歯抜歯矯正治療後の後戻り
第一小臼歯がすでに抜歯されているので歯を抜いて治すという選択ができません。
かといってそのまま並べても出っ歯さんは治りません。余計に出てしまいます。
そこでカリエールモーションを使って奥歯を後ろに下げてから前歯を並べることを提案し、
装置の希望が裏側矯正でしたが、カリエールモーションの併用は難しいため
インビザラインか表側矯正を説明し、
インビザラインで治療していくことになりました。
最初に上の奥歯を下げるためにカリエールモーションを使っていきます。
そのためにまず親知らずを抜きました。(親知らずを抜いたスペースに奥歯を下げるため)
上はカリエールモーション、下はインビザラインをセットし、
下のアライナーは1個1週間ずつ交換していただき、
カリエールモーションと下の奥歯の装置でゴムを1日20時間以上かけていただきました。
6ヶ月後のお口の中のお写真です。
上の奥歯から犬歯が下がったことで上の2番目の歯の見え方がより見えるようになっています。
下は30番までアライナーを進めていたので下の前歯のがたつきが良くなっています。
この状態で上もマウスピースに変更していきました。
上のマウスピースを始める時は、
一旦下のマウスピースの交換を止めてアタッチメントを外して
上下ともに1番のアライナーから始めれるようにiTero(2回目)を行っていきます。
2回目のアライナー数は全部で20個でした。
ゴムを併用しながら1個1週間ずつ交換していただき、
20番の時のお口の中のお写真です。
上の前歯のがたつきもなくなってきました。
前歯の咬み合わせが浅すぎるので3回目のiTeroを行いました。
3回目のアライナー数は全部で19個でした。
1個1週間ずつ交換していただき、
19番の時のお口の中のお写真です。
前歯の咬み合わせもよくなりました。
前歯のがたつきが改善したことによって見えるようになった小さい虫歯も他院に治療に行っていただきました。
写真では見えづらいですが、奥歯の咬み合わせが少し咬みが甘いところがあります。
4回目のiTeroを行いました。
4回目のマウスピース数は、全部で18個でした。
1個1週間ずつ使っていただき、
今回からゴムの種類を替えて咬みが甘いところでゴムかけをしていただきました。
アライナー18番の時のお口の中のお写真です。
咬み合わせは良くなりました。
上下の正中をなるべく合わせたいので5回目のiTeroを行いました。
5回目のマウスピース数は、全部で10個でした。
アタッチメントをつける時に歯の幅を調整するIPRを前歯に行いました。
1個1週間ずつ使っていただき、
アライナー10番の時のお口の中のお写真です。
前歯も奥歯もかみ合わせが良くなりました。
上下の正中も合いました。
これで保定期間に移行しました。
保定期間中も安定するまではマウスピースを1日中使っていただいています。(アタッチメントはなし)
矯正にかかった期間は、2年6ヶ月でした。
矯正費用
検査料:40,000円(税抜)
基本施術料:750,000円(税抜)
調整料:4,000円(税抜)
保定料:40,000円(税抜)
※現在の料金とは異なる場合がございます
ぜひ無料カウンセリングにお越しください。
TEL:0566-73-0311
https://gototatsuya.com/contact/
リスク・デメリットについて
・矯正調整後、歯の痛みが生じることがあります。基本的には一時的なものなので数日で慣れてきます。
・歯肉、頬及び唇に、矯正装置による擦り傷または痛みが生じる場合があります。当院では痛みを軽減できるワックスを渡しています。
・患者様が飲食後適切に歯磨及びフロス等の補助器具を行なわなかった場合、 虫歯・歯周病・歯肉炎・脱灰等が生じる可能性があります。当院では矯正の途中で虫歯ができた場合他院様を紹介させていただきます。
・矯正装置装着により一時的に発音に影響を与える場合があります。
・咬合状態が治療過程全体を通して変化する場合があり、結果として患者様に一時的な不快感を与える可能性があります。
・矯正治療の最終段階で、咬合調整が必要となる場合があります。
・長期間にわたって重なっていた歯は、歯間接触下部の歯肉組織が失われている場合があり、歯列矯正を行うことで、「ブラックトライアングル」が発生する可能性があります。
・矯正治療中、歯根の長さが短くなる場合がありますが、臨床的に問題ないことがほとんどです。
・矯正中、歯の移動に伴い稀に歯の神経が壊死することがあります。その際歯内治療もしくは追加的な補綴修復処置等の追加的な歯科治療が必要となる可能性があります。
・稀に、治療中または治療後、顎関節に問題が生じる場合があり、それによって関節痛、頭痛または耳の障害が生じる場合があります。これらの症状と矯正治療との関係ははっきりしていません。
・稀に、金属・レジン等にアレルギー反応が発現する場合があります。