歯がねじれていたり、歯が重なって生えてガタガタになっている歯並びを「叢生(そうせい)」と呼びます。叢生はガタガタ歯、デコボコ歯、乱杭歯(らんぐいば)とも呼ばれています。

叢生は日本人でもっとも多い歯並びの乱れです。日本人の不正咬合のうち、叢生が占める割合は約44%で1位、という調査結果が報告されています。(2位は上顎前突(出っ歯)で約13%、3位は空隙歯列(すきっ歯)で約12%)(※)

(※)厚生労働省「歯科疾患実態調査」(平成23年)より引用。


日本人の多い歯並びの乱れ、叢生。叢生を治すためには、歯科矯正が必要です。

歯科矯正ではガタガタの状態に合わせてワイヤー矯正やマウスピース矯正を行い、歯並びの改善にアプローチします。

今回は、ガタガタな歯並びの乱れである「叢生」の矯正治療についてご紹介します。

■叢生をひき起こす主な原因


◎顎の骨格が小さい方に叢生が起きやすいです


叢生をひき起こす主な原因は「小さな顎(悪い癖によって作られた小さな顎)」です。

子どもの頃に以下のような悪い癖や食生活の習慣があると、顎の骨が正常に育ちにくくなります。

<叢生をひき起こす(顎の骨格が正常に育たない)原因になる悪い癖・食生活>

・子どもの頃の悪い癖

口呼吸、舌癖(ぜつへき)(※)、誤った飲み方・食べ方などが原因で顎の骨が正常に育たなくなる。

(※)舌癖・・・舌で前歯の裏側を押す、上下の前

歯のあいだにチロチロと舌を出すなどの悪い癖。


・やわらかい食べ物が中心の食生活

パンやハンバーグなどの西洋的な食事、プリンやケーキなど、やわらかい食べ物が中心の食生活で噛む刺激が不足し、顎の骨が正常に育たなくなる。

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顎の骨が正常に育たず、小さい顎のままで成長してしまうとお口の中のスペースが足りなくなり、生え変わりの際に永久歯がまっすぐ生えにくくなります。

スペース不足で永久歯がまっすぐ生えにくくなると歯が重なって生えたり、歯がねじれて生えてしまうことが多く、ガタガタした歯並び(=叢生)になりやすいです。

近年は、上記のような悪い癖・食生活が原因で顎の骨が正常に育たず、いわゆる「口ゴボ」「顎無し顔」「アデノイド顔貌」になる方が少なくありません。顎が小さく、顎と首の境目がわかりにくい口ゴボ・顎無し顔・アデノイド顔貌の方は、歯並びがガタガタのケースが多いです。

■八重歯は叢生の一種


◎犬歯が突き出た状態を八重歯と呼びます


日本人に多く見られる歯並びの特徴の一つに、八重歯(やえば)があります。

八重歯とは、真ん中から3番目の前歯である犬歯(糸切り歯)が前に突き出た状態を指します。

八重歯は犬歯が前に突き出た状態の歯並びの乱れであり、叢生の一種です。

{日本と欧米で異なる「八重歯のイメージ」}

日本では八重歯を「チャームポイント」「可愛い」と、魅力的な良いイメージで捉える傾向があります。

良いイメージがある日本と比べて、欧米の八重歯に対するイメージは全く異なります。

欧米では八重歯を「ドラキュラの歯」「悪魔の歯」と呼び、忌み嫌います。

国が違うと、180度、捉え方が異なる面白い例の一つです。

なお、余談として、日本では良くないイメージがあるすきっ歯(真ん中の前歯が開く正中離開のすきっ歯)は欧米では「幸運の窓」「幸運の歯」と呼び、セレブや芸能人など、一部の人達に好まれる傾向があります。

■叢生の治療方法


◎歯科矯正で叢生の改善にアプローチ


叢生を改善するためには、歯科矯正が第一の選択肢となります。

歯科矯正では、ワイヤー矯正、または、マウスピース矯正により、歯のガタガタを改善していきます。

◎重度の叢生ではワイヤー矯正が必要になることが多いです


歯が深く重なっている、歯のねじれ具合いが大きいなど、重度の叢生では、ワイヤー矯正が必要になることが多いです。

ワイヤー矯正は歯に接着したブラケットの中に金属製のワイヤーを通し、ワイヤーでギュッと強く歯を締めることで歯を動かします。

ワイヤー矯正は歯を動かす力(矯正力)が強いです。矯正力が強いワイヤー矯正であれば、抜歯をして歯を大きく動かさなければならない重度の叢生にも対応できます。

◎マウスピース矯正は軽度~中程度の叢生の治療に適しています


歯のガタガタがあまり大きくない軽度~中程度の叢生は、マウスピース矯正で治せる可能性があります。

マウスピース矯正(インビザライン)はやわらかいポリウレタン製のマウスピースて用いて歯並びを整えます。やわらかいマウスピースを用いるため、ワイヤー矯正と比べてマウスピース矯正は歯を動かす力がマイルドです。

矯正力がマイルドなため、マウスピース矯正は抜歯をせずに済む軽度~中程度の叢生の治療に適しています。

{アタッチメントや補助処置を用いることで、マウスピース矯正でも重度の叢生に対応できるケースがあります}

矯正力がマイルドなため、マウスピース矯正は軽度~中程度の叢生の治療に適しています。

通常は、適応可能な症状が軽度~中程度の叢生に限られることが多いマウスピース矯正ですが、インビザラインは例外です。インビザラインの独自技術であるアタッチメントを用いて矯正力をUPすることで、重度の叢生の治療に対応できる可能性があります。

アタッチメントのほか、歯並びの状態に応じてアンカースクリューなどの補助処置を用いることで、マウスピース矯正(インビザラインorインビザライン以外)でも重度の叢生の治療に対応できるケースがあります。

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